駐在員と現地採用の違い

■駐在員と現地採用の違い
海外で働く場合、同じ会社にいる日本人であっても雇用の種類が異なることがあります。それは駐在員と現地採用。駐在員は日本にある会社(本社)から派遣され出張者として働く本社社員、現地採用は海外(現地)にて雇用された社員。給料や待遇面は明らかに駐在員が良く、日本の会社規定に準じていることが多いため、高い給料と住宅手当、日本へ帰国するためのエアチケット代の支給があります。しかし現地採用社員はローカルと比べると給料水準は高いものの、給料や待遇は現地企業の規定に準じているため、駐在員と比べると雲泥の差であることが一般的。中には現地採用社員であっても、形式上日本から派遣されていることになっており日本の会社規定に準じた給料や待遇を受けられることもあります。

■同じ現地採用者として
私は現地採用として働いています。初めがシンガポール、今はベトナムです。会社は今働いているところで3社目となり一番長いです。3社を渡り歩いたので、色々な日本人の現地採用者と仕事をしし、また今の会社では人事部と総務部を任されているので他の部署の日本人の現地採用者とも接しています。何が一番正しいかというのは正直わからないことがあるので、これより下は参考として読んで頂ければと思います。

■現地採用としての働き方
日本企業というのは、どのような国に行っても日本企業だということを忘れないで下さい。但し、国によって文化の違いや慣習の違いから日本よりも多少の違いがある場合もあるため、一概に言えないところもあります。ただこればかりは働いてみないとわからない部分なので、日本流の仕事の進め方が嫌いで海外へ飛び出した(飛び出したい)という方は日系企業ではなく、ローカル企業か日本以外の外資系企業を選んだほうが良いと思います。
色々な日本人の現地採用者を見ていると、どうやら2つの働き方があるように思います。
①日本語が話せる社員として働く
日本語が話せる社員として働くということは読んで字のごとく、現地の非日本人と同じようなスタンスで働くこと。
例えば、オフィスで働く駐在員というのは海外に来ても定時を回っても仕事がある限り遅くまでバリバリと働きます。しかし、定時にはきっぱり帰り「手伝ってくれ」と言われても残業はしないと言い、担当の仕事でないことを頼まれた場合は断るようなことです。
②駐在員と同じように働く
②とは対局となる働き方で、駐在員と同じようにバリバリと働くこと
①と②どちらの働き方が正しいかというのはありません。②の場合は、駐在員よりも低賃金にも関わらず駐在員と同じくらい働いてくれる社員は、会社としては有り難い存在に見えます。ただこれを続けるには体力・精神力など相当なモチベーションが必要となり継続するには大変疲れると思います。
ちなみに私自身は①と②の間くらいのスタンスで働くようにしています。勤務時間中はバリバリと働き、残業をしたとしても30分ないしは1時間以内で切り上げています。
ただどのような働き方を選択したとしても、海外の日系企業で働くのに大切なことは『現地で採用された理由は日本人だから』ということを常に考えて仕事すると案外うまくいくと思います。